総括・介護保険の10年
〜20112年改正の論点〜

鏡 諭 編
介護保険原点の会 著
定価(本体2,200円+税)
2010年4月26日発行
総括・介護保険の10年〜2012年改正の論点〜
介護保険制度の創設という歴史的な転換点を自治体職員と厚労省の職員が一緒に議論しながら制度作りに邁進した。稀有な出来事であった。
しかも、その中身が形式だけで終わらなかったのは、それぞれにとっての有用性であったであろう。自治体職員は、制度が良くなることによって、自らが所属する自治体をはじめ全国自治体の制度作りが望ましい姿になることに合わせて、市民の信頼に応えられる制度になるために必要な強力関係と信じていた。
厚労省もおそらく、歴史的一大事に向かい、失敗が許されないなかで、保険者としての市町村が、この制度をきちんと運営できることが肝要であると思っていたのではないだろうか。
とにかく、介護保険を市民の信頼に応えられる制度にしたいという点は共通していた。
(「はしがき」より)

本書は、介護保険創設期から関わっている介護保険原点の会のメンバーが、介護保険の10年を総括し、今はやりの事業仕分けを行い、この後にやってくるであろう2012年改正に向けた課題整理を行おうという企画から生まれました。

創設当時の思いが10年後、どう生かされているかについては、メンバーの間でも様々な評価があります。しかし、常に中心に据えなければならないのは、この制度を使い生活している人たちがいるということ、そして、そうした人たちの生活を支えつつ、制度を維持していかなければならないということです。
今後も介護保険は「歩きながら考える」制度でありつづけるし、不断の見直しが必要となります。
そのためも、創設当時、何を大切にしていたのかということを確認することには、大きな意味があるといえるでしょう。

目 次

はしがき

第1部 介護保険原点の会・合宿

  介護保険創設時を顧みて
     堤 修三(大阪大学大学院教授)

  介護保険について思うこと
     神田裕二(元厚生省老人健康福祉局介護保険制度施行準備室・次長)

  「地方分権改革推進会議の厚生労働省の対応方針」について
     松本 均(横浜市介護保険課長)

  介護保険制度在位10年を祝う!
     石田光弘(稲城市福祉部長)

  介護保険事業仕分けテスト

第2部 《討論》 2010年改正に向けて−政策課題と論点−

古川夏樹/新美まり/石原重雄/石田光弘/堤修三/内海裕一/肥沼位昌/松本均/神田裕二/高島長久/飯塚猛志/柏木敏克
鏡諭(司会・進行)

第3部 復命記録に見る介護保険の政策論点

  復命記録から拾った「研究会での主な議題」と「厚生省職員の印象的な一言」
     小貫和昭(横須賀市)

  復命記録1〜復命記録41



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