【内容紹介】
本書においては、自然災害などの非常事態あるいは感染症流行などの緊急事態に際して、地方自治体の議会がどの様に対処すればよいのかを先行事例を踏まえながら、実践的にまた理論的に検討する。
【目次】
はじめに(新川達郎)
序章 危機状況で浮上する議会の役割(江藤俊昭)
序−1 危機状況で明確になる「必要緊急」な議会活動
序−2 危機状況に問われる議会改革のもう一歩
序−3 新型コロナウイルス感染拡大に議会はどうかかわるか
第1章 議会の防災対策:防災から減災へ(新川達郎)
1−1 「防災計画」と危機管理は誰の責任なのか
1−2 災害対策の政府間関係と制度
1−3 議会の災害対応と危機管理:リスクガバナンスの担い手としての議会
1−4 議会災害対策の体系的整備と大津市災害等対策基本条例の制定
コラム 議会と防災訓練
第2章 議会の危機管理—フェーズによる対応、危機管理体系—(江藤俊昭)
2−1 自然災害・事故だけでなく、感染症危機への議会対応も!
2−2 危機状況を見る目:住民自治を進める上での前提
2−3 二元的代表制の充実度は危機状況下で明確になる:フェーズⅠでの議会の作動
2−4 専決処分の限定とそのルール化を
2−5 議会の危機管理体系
2−6 危機管理のガバナンス
第3章 パンデミックと議会(新川達郎)
3−1 新型コロナウイルス感染症流行と危機管理
3−2 感染症対応とこれからの議会改革
3−3 感染症対策に関する地方財政と議会の役割
第4章 BCPと議会(新川達郎)
4−1 自治体議会の業務継続計画
4−2 大津市議会における全国初の「議会BCP」策定について
4−3 岩手県議会における業務継続計画について
コラム 大津市議会業務継続計画(議会BCP)作成に参与して
第5章 災害復興と議会(新川達郎)
5−1 災害予防・救援・復旧・復興における議会
5−2 震災復興と議会・議員の役割
5−3 復興計画のガバナンス:東松島市の取り組みから
5−4 非常事態と復旧・復興に向けた議会・議員のあり方
コラム 災害時の契約と議会の監視機能
第6章 危機状況から考える法制度改革:オンライン議会の可能性(江藤俊昭)
6−1 危機状況での議会改革をめぐる2つの「気づき」
6−2 法改正を考える視点
6−3 ウェブ議会活用の視点と可能性
6−4 危機状況下の定足数
6−5 危機状況下の選挙制度
資料 総務省行政課長による通知ほか
【資料1:総務省「新型コロナウイルス感染症対策に係る地方公共団体における議会の委員会の開催方法について」】
【資料2:早稲田大学マニフェスト研究所「オンライン本会議の実現に必要となる地方自治法改正を求める意見書(案) ver2」】
【資料3:全国都道府県議会議長会(2020)「今後の地方議会・議員のあり方に関する決議−地方議会が直面する喫緊の課題への対応−」】
【資料4:第32次地方制度調査会「2040年頃から逆算し顕在化する諸課題に対応するために必要な地方行政体制のあり方等に関する答申」】
終章 議論すべき骨太のテーマと手法:「ビフォー・コロナ」に戻るべきではない!
(江藤俊昭)
おわりに(江藤俊昭)
初出一覧
著者略歴
|