都市政策フォーラムブックレット No.2 景観形成とまちづくり −「国立市」を事例として− |
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首都大学東京 都市教養学部 都市政策コース 監修 定価(本体1,000円+税) 2008年3月20日発行 |
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国立市の「景観形成とまちづくり」を多面的にとらえるため、「行政」・「住民」・「専門家」のそれぞれの立場から、「景観とまちづくり」について、ご講義いただくこととしました。 今回の講義および寄稿を通じて、ともすればマンション訴訟のみに焦点があてられがちな国立市の景観形成とまちづくりが、その基礎に大正末期から昭和初期にかけて、箱根土地株式会社と東京商科大学により、谷保村第一、第二及び第三耕地整理組合がドイツの町ゲッチンゲンにならって、開発整備されたことにより誕生した良好な環境のまちづくりの歴史があること、この居住環境の維持をめぐって、今回のマンション訴訟に至るまでに、昭和26年の文教地区闘争、昭和44年に始まる歩道橋事件、平成5年の景観権訴訟事件などの取組みがあったことがわかりました。社会現象の解明にあたっての歴史的視点の重要性を事実に即して学びとることができました。 国立市の事例は、あらためて景観形成とまちづくりの重要性と困難さを示すモデルケースになるものと考えられます。 本ブックレットを今後の「景観政策」に広く参考・活用していただければ幸いです。 (「まえがき」より) 目 次 まえがき 1 国立市における景観形成への取組みの経緯と概要 奥 真美(首都大学東京・都市政策コース・教授) 2 景観は誰のものか−専門協力者の視点から− 河東宗文(弁護士) 3 新しい「パブリック」の担い手としての市民運動−シティズン・ムーブメントの視点から− 石原一子(景観市民運動全国ネット代表) |