昭和地方財政史
第1巻
地域格差と両税委譲
分与税と税制調整
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高寄昇三 著
定価(本体5,000円+税)
2010年7月10日発行
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本書の目的は、昭和15年の地方財政改革の効果を分析して、集権・分権のいずれが、地方財政改革における適正な政策的対応であったかを検証していくことである。
従来、15年改革について、集権的改革であったとの批判があるが、なにがどう集権的であったかの係数的分析は乏しかった。また、集権的改革でなければ財政調整制度の創設は不可能であり、同時に町村財政救済も絶望的であったと反論されてきた。
しかし、制度改革の政策的対応として、分権的改革で町村財政救助は可能であったとの政策提示はなされていない。地方財政改革の軌跡をたどりながら、政策効果の係数的分析にもとづいて、分権的改革の可能性を立証していきたい。
(「はしがき」より)
目 次
第1章 地方財政と地域格差
第1節 経済変動と地方財政構造
第2節 財政力格差と負担不均衡
第2章 地方財政改革と税源委譲
第1節 両税委譲と馬場地方税改革
第2節 昭和15年改革と地方税体系
第3章 地方財政改革と財政調整制度
第1節 国庫補助金と財政補給金
第2節 地方分与税と小学校費府県化
第4章 昭和15年改革の総括評価
第1節 財源調整・保障効果の分析
第2節 地方財政再編成の政策検証
全4巻刊行予定(第2巻以降は、来年から年1冊ずつ刊行していく予定です) |
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