福島大学ブックレット『21世紀の市民講座』 No.7
小規模自治体の可能性を探る
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保母武彦 菅野典雄 佐藤力 竹内是俊 松野光伸 著
定価(本体1,000円+税)
2010年4月10日発行
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いわゆる「平成の市町村合併」において、小規模自治体は否応なくその渦中に投げ込まれ、合併をめぐって様々な苦労をすることになりました。そして、その後は、合併を選択した自治体も自立を選択した自治体も、合併問題の「後始末」や地方交付税の削減などに悩まされながら、新たな地域づくりに取り組むことになりました。
ところが2010年を前に、地方財政の更なる削減だけではなく、道州制の導入とあわせて、さらなる自治体合併を推進して基礎自治体の大規模化をはかり、小規模自治体を基礎自治体から「はずす」という構想がうちだされたり、定住自立圏構想が、中心市の生活機能だけを整備し、そこに「依存」する形で周辺の小規模自治体を取り込むものとして推進がはかられるなど、小規模自治体にとって「正念場」ともいえる状況が生まれてきています。
福島大学・行政政策学類・地域政策科学研究科は、小規模自治体問題の現状と課題・今後の可能性について学習する場、小規模自治体における地域づくりの取り組みについて意見交換する場、小規模自治体問題に関する大学・学類・研究科の関わり方について意見交換する場をつくれれば、ということで、2009念2月14日に「フォーラム『小規模自治体の可能性を探る』」を開催しました。
本書は、そのフォーラムにおける講演とシンポジウムの記録です。
「はじめに」より
目 次
はじめに
松野光伸(福島大学行政政策学類教授)
第1部 小規模自治体の生き残り戦略
保母武彦(島根大学名誉教授)
1 小規模自治体とは
2 小規模自治体「問題」
3 注目すべきは、集落=地域共同体
4 小規模自治体における地域づくり
5 小規模自治体の今後の可能性
第2部〔シンポジウム〕 小規模自治体の可能性を探る
菅野典雄(福島県飯舘村長)
佐藤 力(福島県国見町長)
竹内是俊(福島県会津坂下町長)
保母武彦(島根大学名誉教授)
松野光伸(福島大学教授)
1 小規模自治体としての地域づくり
2 行財政改革、住民との「協働」、集落単位の住民参加
3 小規模自治体ゆえの可能性
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