福島大学ブックレット『21世紀の市民講座』 No.5
法学の考え方・学び方
イェーリングにおける「秤」と「剣」
富田 哲 著
定価(本体900円+税)
2009年3月31日発行
本書は、19世紀のドイツの法律家ルードルフ・フォン・イェーリングの法学を素材にした法学の入門書です。入門書といっても、法に関する知識を修得するための本ではありません。
社会のあるところには法があり、法あるところには法学があります。法学はどのような社会においても必要な学問と考えられてきたので、ギリシャ・ローマにまでさかのぼる歴史があります。
イェーリングは民法学者でもありローマ法学者でもありました。日本においても古くから『権利のための闘争』などが紹介されてきました。
最近の法学においては、新しい判例や文献が次々に出されており、教師も学生もそれに追い回されています。また法学の入門書においてもタイムリーな法律問題を中心に記述され、古典をとりあげようという姿勢が薄れているように思います。
本書は、歴史を通じて古典に学び、そのうえで現代法を語るというスタンスで書かれています。
法学を専攻しようと考えている大学生・高校生の皆さんにはもちろん、すでに法学を専攻している大学生・大学院生の皆さん、そして法学に関心をおもちの一般の方々にとっても、最良の入門書といえます。
目 次
1 はじめに
2 イェーリングとの出会い
3 イェーリングの法学
序−イェーリングの法学における前期と後期−
(一)イェーリングとローマ法
(二)権利とその実現
(三)西欧法と日本人の法意識
(四)法をめぐる目的と手段
(五)概念法学から利益法学へ
4 19世紀のドイツにおける法学・歴史・民族
5 おわりに
あとがき・テキストの選び方
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