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今号の特集は「政権交代と分権改革」です。
国民の手による政権交代が実現しました。
国民がいま期待し望んでいるのは、追い込まれた生活からの脱却という現実の問題と同時に、新政権が国の将来像をどのように描くのか、という点でしょう。
国の将来像、つまり「国のあり方」を内政面から問うのが、地方分権改革にどう取り組むのかです。分権改革が、社会に蔓延する閉塞感を打破する柱の一つであることは間違いありません。
地方分権改革推進委員会の任期は残すところ半年しかありません。ところが、これまでの政権は、分権委が出した勧告の趣旨を換骨奪胎し、内閣の改革推進要綱も改革の先送りが目立つ内容となっています。新政権がこの問題をどう扱うのか、そしてポスト分権委の組織をどのような形にするのかも目が離せません。
(「特集」より)
目 次
【特集:政権交代と分権改革】
誰のための地方分権改革か
慶應義塾大学法学部教授 片山善博
政権交代後の地方自治
(財)地方自治総合研究所所長 水谷研治
希望と危惧
−政権交代後の自治・分権
福島大学行政政策学類教授 今井 照
【インタビュー】
帝塚山大学大学院法政策研究科教授
中川幾郎
「大都市がコミュニティに注目し政策エネルギーを注ぎだした。中小自治体と巨大自治体の政策方向が同じ方向に向きだしている。」
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