地方自治ジャーナルブックレット No.53
虚構・大阪都構想への反論
橋下ポピュリズムと都市主権の対決

高寄昇三 著
定価(本体1,200円+税)
2010年12月15日発行
虚構・大阪都構想への反論
橋下知事は、大阪市のずさんな行政経営を淘汰するため、大阪市を壊滅させなければならない、と気炎をあげています。しかし、実態は、大阪府による大阪市の吸収です。

明治22年以来、120年余の輝かしい歴史をもつ大阪市を死滅させてよいのでしょうか。
大阪市財政が放漫であるから、大阪市を解体し、大阪経済の一元的開発をすすめるというのは、無茶苦茶な話です。

大阪都構想は、具体像・内容を提示されないまま、感性だけで、選挙の対象となりつつあります。ポピュリズムにみられる、一般的手法です。
市町村サイドとして警戒すべきは、行政制度改革より、むしろポピュリズムによる市町村支配です。

本書は、橋下陣営が曖昧なままにしている、大阪府・市財政の比較分析・大阪都構想の実証分析をつうじて、特別区方式のメリット・デメリットを摘出し、その分析をふまえて、橋下ポピュリズムの危険性の総括を試みました。

(「はしがき」より)

目 次

はしがき

一 大阪都構想と府市対立の構図
  1 大阪都構想とポピュリズム
  2 大阪府・市対立の行財政要因
  3 大阪都構想と府県集権主義
  4 粉飾された大阪市放漫財政
  5 大阪府・市の貧困度分析
  6 大阪府・市の富裕度調査

二 大阪都構想の実証的分析
  1 大阪市分割・解体の危機
  2 架空の市民参加と権限の縮小
  3 特別区方式と固有・自主税源喪失
  4 財政力格差と交付税補填の限界

三 大阪都構想と大阪衰退の悲劇
  1 大阪都構想への否定的意識調査
  2 「One 大阪」と大阪経済の衰退
  3 減量経営と市町村自治の崩壊
  4 ポピュリズムと地域民主主義



インターネットでご購入の皆様はこちらからお願いします
公人の友社発行済書籍一覧へ


ホームへ戻る